「嫌がらせに使用される指向性スピーカーって何?」
「指向性スピーカーはどうやって対策すればいいの?」
「指向性スピーカーにはどんな特徴があるの?」
指向性スピーカーによる嫌がらせを受けているものの、どのように対策すればいいのか、そもそもどんな特徴があるのか分からない方は多いのではないでしょうか。
騒音をそのまま放置してしまうと、日常生活にさまざまな支障を来す可能性があるので、特徴を把握したうえで早急に対策を講じましょう。
当記事では、指向性スピーカーの特徴や嫌がらせ被害の実例、対処法について紹介します。
指向性スピーカーの嫌がらせに悩まされている方は、ぜひご覧ください。
指向性スピーカーとは?

指向性スピーカーは「超音波変調技術」を利用し、特定の方向にだけ音を届けられるスピーカーのことです。
施設内に複数の人がいても、特定の人にだけ音を伝えられるので、騒音を抑えながらスムーズな情報提供が行えます。
また「パラメトリックスピーカー」と呼ばれることもあり、1970年の大阪万博で初めて指向性スピーカーが活用されました。
一般的に博物館や美術館、イベント会場などで指向性スピーカーは使用されますが、他人に音が聞こえない性質を利用して嫌がらせに使用されるケースも少なくありません。
超指向性スピーカーとは
指向性スピーカーの性能を高め、より正確な場所に音を届けられるスピーカーのことを「超指向性スピーカー」と呼びます。
サーチライトやレーザーを当てるように音を届けられるだけでなく、音の届く範囲も広くなっているので、雑音の多い横断歩道で活用されています。
一般的なスピーカーと指向性スピーカーの違い

通常のスピーカーと指向性スピーカーでは、音の広がり方や用途が異なります。
正しい方法で使用すれば、音漏れや騒音が発生しにくい画期的な技術を用いたスピーカーと言えるでしょう。
指向性スピーカーの特徴と特性

100m先まで音が届く
一般的なスピーカーは音が全方向に広がるため、一定の距離を離れると音が減衰し、遠くまで音を届けることはできません。
しかし、指向性スピーカーは狭いドーム状に音波が広がるので、約100m先まで音を届けられます。
この特徴を悪用すればターゲットに対して、遠く離れた場所から意図的に不快な音を送りつけることも可能です。
音の発生源の特定が難しい
指向性スピーカーの特徴の1つとして、音の発生源が特定しにくいことが挙げられます。
前述したとおり、指向性スピーカーは約100m先まで音が届くので、嫌がらせに使用された場合は音の特定は容易ではありません。
また、受け手の位置によっては音が突然聞こえたり、逆にまったく聞こえなかったりすることもあります。
壁や天井などに音を反射させて嫌がらせを行っていた場合、加害者の特定はさらに難しくなるでしょう。
指向性スピーカーの聞こえ方

指向性スピーカーから発せられる音の聞こえ方は人によって異なりますが、よく「壁が話しているかのような音」と例えられます。
これは指向性スピーカーの超音波で音を伝える性質を利用し、壁や天井に反射させてターゲットに音を届けているからです。
人によっては耳鳴りのような聞こえ方をしたり、はっきりと音が聞こえず、空気の振動を人体が感じ取って不快感を覚える方もいます。
定期的に発生源が分からない音が聞こえる場合、悪意ある者による嫌がらせを受けている可能性が高いでしょう。
指向性スピーカーによる嫌がらせ被害の実例・体験談

実際に指向性スピーカーによる嫌がらせを受けた人は、日常生活にどのような弊害が発生しているのでしょうか。
ここからは、SNSや掲示板に投稿されている体験談について見ていきます。
スマホのデシベル計落とすか迷ってます。
裏の隣人の指向性スピーカーでの音の照射による嫌がらせは本当に辛いです。
頭痛に肩凝り、目の乾き、その他、全てストレス性の症状です。
でも、ここでデシベル計落として計測したら、二度とその隣人を好きになれないような気がします。
引用元:X
裏の隣人の指向性スピーカーでの音の照射による嫌がらせは本当に辛いです。
頭痛に肩凝り、目の乾き、その他、全てストレス性の症状です。
でも、ここでデシベル計落として計測したら、二度とその隣人を好きになれないような気がします。
引用元:X
こちらの投稿主は、指向性スピーカーの嫌がらせによるストレスで、日常生活に大きな支障を来すています。
指向性スピーカーで超低周波を流されてる感じがする。
具体的にいうと耳にはいつもすごく低い音がなっていて、空気の振動と音の波を体で感じて熟睡できない休まらない。
引用元:マンションコミュニティ
具体的にいうと耳にはいつもすごく低い音がなっていて、空気の振動と音の波を体で感じて熟睡できない休まらない。
引用元:マンションコミュニティ
こちらの投稿主は、指向性スピーカーの音による耳鳴りが発生し、熟睡できずにいるようです。
指向性スピーカーによる嫌がらせを放置すると、日常生活に支障を来すことはもちろん、健康面に悪影響を及ぼす可能性もあり得るでしょう。
指向性スピーカーの嫌がらせがなくならない理由

市販されていて誰でも入手できる
指向性スピーカーは、オーディオ機器専門店やネットショップなどで販売されているので、誰でも簡単に入手可能です。
そのため、本来は音声案内や特定の用途向けに開発された技術であるにもかかわらず、不適切な目的で使用されるケースが増加しています。
最近ではコンパクトな指向性スピーカーも販売されており、悪意ある人間の手に渡った場合、発見が困難な場所から音を発生させられる可能性もあるでしょう。
知識がある人は自作できる
指向性スピーカーは、電子工学や音響技術に関する一定の知識があれば自作することが可能です。
知識がない場合でも、インターネット上には指向性スピーカーの作り方や回路設計に関する情報が公開されているので、それらを参考にして自作できてしまう可能性は高いでしょう。
このような簡単に指向性スピーカーを入手できてしまう環境は、指向性スピーカーによる嫌がらせがなくならない要因になっています。
壁越しで音を発生させられる
前述したとおり、加害者は指向性スピーカーの音を壁や天井に反射させてターゲットに届けているので、居場所を特定されることなく嫌がらせが可能です。
もし、通常のスピーカーによる騒音であれば、同じく騒音に悩まされている周辺住民の協力を仰げますが、自分だけにしか聞こえていない場合は難しいでしょう。
被害者1人にしか音が聞こえないという指向性スピーカーの性質は、加害者にとって非常に都合の良い状況と言えます。
指向性スピーカーを利用した嫌がらせの対処法

防音カーテンや吸音パネルを設置する
音の方向が把握できている場合は、防音カーテンや吸音パネルの設置が有効です。
指向性スピーカーの音は特定の方向に向かって伝達されるため、音の進行方向に防音対策を施せば音の侵入を抑えられるでしょう。
防音カーテンは通常のカーテンよりも厚手で遮音性が高く、窓やドアの隙間から入ってくる音を軽減できます。
その一方、吸音パネルは壁に設置することで音を吸収し、室内への響きを抑えることが可能です。
外から音が発生している考えられる場合は防音カーテン、左右の壁のいずれかから音が聞こえる場合は吸音パネルを利用すると良いでしょう。
音を可視化できるツールを使用する
騒音が発生している場所が分からないときは、サウンドレベルメーターや騒音測定アプリなどの音を可視化できるツールを使用しましょう。
嫌がらせの根本的解決にはなりませんが、おおよその音の発生源を把握できる可能性があります。
また、録音機器と組み合わせてデータを収集すれば、嫌がらせの発生時間や音の傾向を分析する手がかりになり、専門家に依頼するときに状況を伝えやすくなります。
専門家に相談する
指向性スピーカーによる嫌がらせが続く場合は、探偵事務所などの専門家に相談しましょう。
探偵であれば調査機器を用いて、音の発生源を特定することが可能です。
さらに、探偵事務所は証拠収集に関する独自のノウハウを持っているので、嫌がらせの実態を記録し、法的手続きに活用できる報告書を作成してもらえます。
指向性スピーカーによる嫌がらせが発生していて、なおかつ加害者の特定ができず解決が難しいときは、探偵事務所への依頼を検討してみてください。
まとめ
指向性スピーカーによる嫌がらせは、放置していても改善する見込みはありません。
放置したままにすると、日常生活や健康面に支障を来す可能性があるので、今すぐできる対策を講じることが大切です。
ただ、指向性スピーカーの音の発生源を突き止めることは困難であるため、探偵事務所への依頼を検討してみてください。
T.L探偵事務所では、依頼人の悩みに寄り添いながら適切な調査プランを提案いたします。
指向性スピーカーによる嫌がらせが続いている方は、この機会にぜひお問い合わせください。